怒っても怒っても怒りが収まらない!怒りを鎮めたい時の心の向き合い方
怒っても怒っても怒りが収まらない・・・
でも、怒るのは嫌だと思っている
「イライラする」「怒る」という感情は、相手だけでなく自分自身も疲れてしまいます。
できれば避けたいところ。
でも、子育て中には何度もこういう場面に出くわしますね。
穏やかな自分でいようと思ってもなかなできるものではありません。
今日はこの怒りという感情が心のどこから湧いてくるのか
ちょっと冷静に考えて見たいと思います。
心理学の世界では、「怒り」というのは二次感情という見方をします。
どうしてかというと、私たちは何かしらストレスを感じた時実際は、
こころの底で、「悲しい」「がっかり」「恥ずかしい」「悔しい」「みじめ」「傷ついた」「劣等感」「心配」「落胆」「寂しい」
などの一次感情があるけれど、一次感情はじっくり向き合わないと意識しにくい感情なので表面化しやすい「イライラ」「怒り」だけが意識されている。ということです。
つまり、「怒り」の感情は氷山の一角のようなもので、
その下にあ大きな様々な気持ち(=一次感情)が隠れていると考えることができます。
アドラー心理学によれば、感情は
ある状況で特定の人(相手役)に、ある目的(意図)をもって発動されるとされています。
そして、怒りの目的にあるのは、大きく次の4つです。
(1)支配
(2)主導権争いで優位に立つこと
(3)権利擁護
(4)正義感の発揮
いずれの要素にも、根底には「~しなければならない」「~べき」という信念があります。
キレながらお説教やクレームをまくし立てる暴走老人に多いのは(4)のタイプです。
一次感情を捉えられると相手の怒りに対処するヒントがみつかる場合があります。
これは自分自身の怒りについても同様です。
自分が怒っている時、その背後にある自分の感情に気づかないことがあります。
相手の怒りの背後を探るだけでなく、自分の感情にも意識を向けてみてください。
家事や育児や介護の大変な状況をねぎらってほしいとか、
私が頑張っていることを誰かに認めてほしいとか、あの人がうらやましいとか、
自分の感情に気づくだけで怒りっぽい状況に何か変化があるかもしれません。
また、怒りは身体の状態とも連動しているので、寝不足や疲れ、空腹などが隠れていたら、
生理的な欲求が満たされることで、すっきりするかもしれません。
あなたの怒りの裏側には、何が隠れているでしょうか?
アンガーマネジメントは、自分の「怒り」との付き合い方を学ぶだけのものではありません。怒っている相手への対応も大事なテーマです。
例えば子供が喧嘩してすぐ手を出してしまったり、癇癪を起こしたりというのは、
自分の感情に気づく力が弱いこと、
気持ちを表す言葉を十分持っていないこと、
気持ちを伝える経験が少ないことなどの理由から、行動で表現してしまっていると考えることができます。
「もしかして悔しかったのかな?」
「悲しかったのかな?」
というように声をかけてあげてください。子供が自分の一次感情に気づき、それを言葉で表せるようになる手助けになるでしょう。
ご自身の怒りに対しても同様です。
「どんな一次感情からこの怒り生まれているのかな?」と考えて見てください。
そこで、「私は悔しかったんだ」とか「心配だったんだ」と本当の気持ちに気づくことができたら、ちょっと落ち着くことができるかもしれません。